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中高生クラス「人物画 頭部のエンピツデッサン」3回目


もうすぐ9月なのに今日も暑い・・・けやき画塾です。

今日も入道雲がモクモクと気温上昇。

いつ涼しくなるのやら~

芸術の秋もまもなくですが、

日本の人物画の名画を一つをあげるとすると、

岸田劉生の麗子微笑(れいこびしょう)は外せないですね。

カンバス・油彩
岸田劉生筆(きしだりゅうせいひつ)
縦44.2 横36.4
大正時代
大正10年(1921)
重文
東京国立博物館所蔵

学生の頃、教科書で見てぎょっとしたのを覚えています。

不気味すぎて、怖すぎでした。

今、よく見るとかわいいね!

一回見たら忘れられないです。

写実の奥に輝く神秘性。

名画中の名画の証ですよね。この強さ!

西洋と東洋の美を内包し独自のリアリズムに到達した凄みもありますね。

岸田劉生の作品を観るといつも、その内に秘められた気迫や執念のようなものに打たれる。そして彼の画業を貫いている反逆の精神に感動させられる。それは単に彼独自のあのすさまじい細密描写からくるものとだけは決して言いきれないものである。

岸田劉生 日本の名画39 東珠樹 編集

劉生は、後期印象派セザンヌ、ゴッホ、古典写実主義デューラーやファン・アイクそして、中国美術宋元画と日本美術の肉筆浮世絵に至り、この傑作を生み出しました。

劉生の飽くなきリアリズムの追求の結晶ですね。

そして、今回改めて知ったのですが、この作品は重要文化財なんですね!!

国の宝です!半端ないっす!!

自分の絵が近代的傾向を離れたのは、自分が内心の要求から自然を見ることを教えられたからで、決して、「出直し」ではない。しかも内心の要求から自然を見るということはゴッホやセザンヌから教わったものなのだ

 

人生にとっても芸術にとっても大切なのは「真実」である。美術における自然は「真実」であり、そして「真実」は美である

この「真」を余所にして、自然の形に美はない。元来自然は美でも醜でもなんでもない。自然に過ぎない。それは唯の事実である。唯人の心はそこに「美」を見出す。―自然、事実の中にこそ、その自然、その事実を生かす。それ以上の生命がやどっているのである

芸術における写実が若しこの事実又は自然のありのままに写すということに止まるならば、その道は芸術であるとは言えない。そこには何の「心」の問題もなく、無形の域がない

本当の写実の道は、言わば「写美」の道である。総じて美術の道は「写美」である。少なくとも「内なる美」を表現するということにどの道も変りはない。唯写実と言われるのは、自然物の形象の中に美を見て自然の形を追うことが、すなわち美を追うことであるからである。

 

写実的な要素が欠除することによって生ずるところの、一つの美的効果―例えば、一作品、その最も深い最も大切な、余の所謂美術上の唯心的領域というようなものは、やはりこの写実の欠除が最も深く表れたところのものである

 

東洋芸術には、概して一種の卑しさ、下品に見える味であって、しかも実に渋いところの美

美の露骨性を避けるために、勢い、その正反対のものを持ってきて、それをかりて、そこにより深い美を見出そうとする

岸田劉生の言葉 

岸田劉生 日本の名画39 人と作品 反逆の画家―岸田劉生 東珠樹著 抜粋  

 

本日は中高生クラスにて、「人物画 頭部のエンピツデッサン」3回目を行いました。

前回、鼻と口との距離に課題を見つけて終わりました。

どこに問題があるのか確認して、修正していこう!

そして、今回は髪の毛も描き込んで、全体像を作っていきましょう~~

本日のポイントは、

せっかく描いた鼻ですが、ちょっとづつ消して、

ちょっとづつ詰めていこう!!

問題解決、レッツスタート!!

鼻の位置がちょっと顔の中で上ぎみでした。

あたりの中で鼻の位置があっているか、見てみよう。

そして、鼻の下の影をよく描いて、人中の長さを短くみせるのもけっこう大事です。

メイク動画で、鼻の下、人中を短く見せる動画がアップされています!

びっくりのテクニックです!そこにそんなに影入れる!!!って突っ込みを入れないと気がすまない感じです!

確かになんとなく短くなってます。人間の視角マジックめちゃ利用!ゴイス!

これをデッサンにいかさない手はないです!

人中は鼻穴から伸びて口につながる流れ、でこぼこ、見分けて影もしっかり描きこみましょう!

1度描いたものを消すのは勇気いると思いますが、この挑戦が成功につながる!を信じてやるべし!

鼻の位置よくなったね!人中から口のつながりも自然になりました!イケメン度アップ!

そして、髪の毛に入ります。

このふわっと流れる毛並み、量感、いけてるやん!

髪の毛は束感をもって描くと、より量感を表わせるよ!

ワックスで束感つけて動きだしたくなるのもわかるよね~

髪量多すぎ!!

色つけるの大変そうだね~腕使ってエンピツ動かしていくと、早いよ。

肩が痛くなるやつやんねーー

髪が決まるといっきにイケメン度がさらにアップします!がんばって~

ある程度色がのってきたら、濃いところは濃く、明るいところは練りゴムで色を抜いて、変化をつけていこう!

そのとき髪の動きにそって、強弱つけよう。ふわっとかっこよくね~

そして少し目も描いて、イメージ見ながら、顔にかかる髪の毛の形を整えて、顔の印象を強めました。

昔、流行っていた、若い男子が前髪をM字型にしていたのを思い出しました!前髪の形って大切なんだな~!

そして、今回はこれにて終了~~~

イケメン度がかなり上がってって来た~~~~

顔の雰囲気も出てきて、素敵。

イケメンへの積み重ね、大切ですね!

千里の道も一歩から!!!

いい感じに進んでますので、この調子で、ゴーゴーゴー!

次は、細かいところを締めていって、ピリッとさせましょう~

薬味を効かせるみたいな!

イケメン度さらに磨きをかけちゃいましょう~

ミラクル!!!

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